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2021年07月20日

子や孫への一括贈与制度について

介護ブログ

子や孫への一括贈与制度について

~教育、結婚・子育て、住宅資金は非課税にて資産移転が可能~

前回の記事で暦年贈与や相続対策についてお伝えしましたが、今回は一括贈与制度について期間の延長や改正がありましたのでご紹介致します。

なお暦年贈与と今回ご紹介する一括贈与についてはそれぞれ併用が可能となっています。 これらの制度は、贈与を行うタイミングや受贈者の年齢、贈与の金額、目的、手続き方法などを総合的に考慮しながら上手に活用していくようにしましょう。

【INDEX】
 ■三つの一括贈与制度について(概要・改正点)
  ①教育資金等の一括贈与非課税制度
  ②結婚・子育て資金の一括贈与非課税制度
  ③住宅取得等資金贈与の非課税制度
 ■最後に

三つの一括贈与制度について(概要・改正点)

三つの一括贈与非課税制度について、大まかな概要と今回の改正点をまとめました。今後活用を検討されている方は是非参考にしてみて下さい。

①教育資金等の一括贈与非課税制度

子や孫に教育資金を贈与する場合、一人当たり1,500万円まで贈与税が非課税となる制度です。

そもそも教育費についてはその都度必要なお金を渡したり、すぐに使いきれる金額については課税対象となりませんが、一括贈与を利用することで「生前に一括で渡すことができる(相続税対策)」「教育資金として目的を限定して渡すことができる」「渡してもすぐに使わなくても良い」というメリットがあります。

●適用期間:2021年4月1日~2023年3月31日(2年間延長されました)

●贈与を受けられる人:30歳未満で前年の合計所得が1,000万円以下の子や孫など

●贈与できる人:直系尊属(父母、祖父母など)

●非課税金額:一人につき1,500万円まで
(学校等へ支払うものについては1,500万円まで、習い事などの学校等以外へ支払うものについては500万円まで)

また今回の改正により、節税目的の利用を防止するため課税対象が拡大されました。

例えば、教育資金を贈与した祖父母が3年以内に亡くなった場合、教育資金口座の残額は相続により取得したものとみなされ相続税の課税対象となっていました。それが今回の改正では「3年以内」の制限がなくなり、使いきれなかった残額全てが相続税の課税対象となります。(※23歳未満や在学中の場合は除く)

また祖父母から孫等に遺贈がある場合、通常は相続税について2割加算の対象となりますが、教育資金一括贈与に関しては2割加算の対象外となっていました。それが今回の改正では、教育資金一括贈与の残額に対しても2割加算の対象となります。

②結婚・子育て資金の一括贈与非課税制度

子や孫に結婚や子育てのための資金を贈与する場合、1,000万円まで贈与税が非課税となる制度です。

結婚・子育て資金とは、挙式費用をはじめ新居への引っ越し費用、分娩費用、不妊治療・妊婦検診費用、子供の医療費、保育料など多岐に渡ります。

通常このような費用は生活費用として課税対象とはなりませんが、この制度が作られた背景としては経済的不安から結婚・出産を躊躇している若年層に対して、予め一括贈与をすることで安心して結婚・子育てと向き合うことができるようにするという目的があります。

●適用期間:2021年4月1日~2023年3月31日(2年間延長されました)

●贈与を受けられる人:20歳以上50歳未満の子や孫など
(2022年4月1日以降は18歳以上50歳未満)

●贈与できる人:直系尊属(父母、祖父母など)

●非課税金額:一人につき1,000万円まで(結婚費用は300万円まで)

贈与を受けた人が50歳になったら非課税制度は終了しますが、こちらも改正により祖父母の死亡時までに使いきれなかった残額については相続税2割加算の対象となります。

③住宅取得等資金贈与の非課税制度

父母や祖父母から資金援助を受け、住宅を新築や増改築した場合に一定金額まで贈与税が非課税になる制度です。

●適用期間:2021年4月1日~2021年12月31日

●贈与を受けられる人:贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上、かつ前年の合計所得金額が2,000万円以下の子や孫など

●贈与できる人:直系尊属(父母、祖父母など)

●非課税金額(消費税率10%の場合):省エネ等住宅 → 1,500万円まで、一般住宅 → 1,000万円まで

●住宅の要件:
・床面積要件が緩和され、2021年1月1日以後の贈与より合計所得金額1,000万円以下の場合は40㎡以上240㎡以下(合計所得金額2,000万円までは50㎡以上240㎡以下)
・半分以上が居住用として利用されること
・日本国内の住宅用家屋であること

本来であれば、2021年4月以降から非課税枠が上限1,200万円へ縮小される予定でしたが、今回の改正により上限1,500万円の期間が延長されました。

また床面積要件についても、贈与を受ける方の合計所得金額が1,000万円以下の場合は、40㎡以上の床面積であれば制度が利用できるよう要件が緩和されました。


最後に

今回は三つの一括贈与制度について、それぞれ大まかな概要と改正点をお伝えしました。

いずれの制度を使うにしても、制度の内容や改正については日頃の情報収集が欠かせません。いざ活用しようと思ったときに制度の内容が変わっていて有効活用することができなかったり、十分な税金対策ができなくなるという可能性も考えられます。

特に相続・贈与対策を検討されている方は、分割対策も併せて専門家の意見を交えながら早め早めに準備をしていくようにしましょう。 その際、本コラムの内容もご参考頂ければ幸いです。


ライタープロフィール紹介

林 舞(はやし まい)

  独立系1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)

就職、結婚、出産、住宅購入など様々なライフプランを経る中で自身のマネーリテラシーの低さに気付き、これからの現代社会を生き抜く力を身に付けたいとファイナンシャルプランナーの資格を取得。

現在は個人のお客様を中心に、家計の見直し、資産運用、住宅相談、生命保険・損害保険など、お金に関して幅広く相談を受けている。

「お金の知識を身に付けて、今も老後も楽しむ」をコンセプトに、ブログやTwitterでもお金に関する情報を発信中。(ブログ: https://maiblog.org/


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