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2021年08月20日

実際に入院したらどのくらいの費用がかかる?

介護ブログ

実際に入院したらどのくらいの費用がかかる?

~来年度より75歳以上の自己負担割合が変わります~

皆さんは日頃、ご自身が入院された場合の備えは準備されていますか?また入院したら、実際にどのくらいの費用が必要になるのかご存じでしょうか。

近年、医療技術の進歩や病状の早期発見などから以前と比べて短期入院が主流となりつつありますが、やはり入院時への備えとしてある程度の保障を準備しておく必要があります。

では、一体どのくらいの保障を準備しておけばよいのでしょうか。 今回は、実際の入院費用や医療費の支払いが高額になった場合に適用できる高額療養費制度、来年度中に施行される後期高齢者医療制度の改正についてポイントをお伝えしていきます。

【INDEX】
 ■実際に入院したらどのくらいの費用がかかる?
 ■高額療養費用制度について
 ■来年度より後期高齢者医療制度が変わります
 ■最後に

実際に入院したらどのくらいの費用がかかる?

出典元:生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

はじめに入院費用について見ていきましょう。

上記グラフは、令和元年度に生命保険文化センターが発表した入院1日あたりの自己負担費用についてです。

入院した場合、一日あたりの自己負担費用は平均が23,300円となっており、また約7割の人が1日あたり10,000円以上の入院費用を自己負担しているという結果になっています。この金額には治療費に加え、食費、差額ベッド代、日用品費や交通費なども含まれています。

例えば5日入院した場合だと、単純計算で23,300円×5日=116,500円の費用がかかってくるという計算になります。

入院する部屋のタイプや治療の内容によって金額には個人差がありますが、やはり入院をしてしまうとある程度まとまったお金が必要になるということを覚えておきましょう。

ただしひと月のうちに高額な医療費となった場合、高額療養費制度を利用して実際の自己負担額を少なくすることができます。


高額療養費制度について

公的医療保険(国民健康保険、会社などの健康保険組合、後期高齢者医療制度など)に加入している人は、ひと月の間に高額な医療費の自己負担金が発生した場合には、高額療養費制度を使って限度額を超えた分について払い戻しを受けることができます。

限度額については年齢や所得に応じて定められ、加入している公的医療保険によっても異なります。

自己負担金の上限額については、以下の内容をご参考下さい。

【①70歳以上の方】

出典元:厚生労働省保険局(平成30年8月診療分から)

【②69歳以下の方】

出典元:厚生労働省保険局(平成30年8月診療分から)

例えば、50歳の方(年収370万円~770万円・3割負担)が50万円の医療費で自己負担金が15万円だった場合。

【②69歳以下の方】の<ウ>に該当し、実際の自己負担額は以下のような計算で82,430円となります。またこの場合の医療費には、入院時の食費や差額ベッド代等は含まれません。

80,100円 + (50万円 – 267,000) × 1% = 82,430円

さらに負担金を軽減する、世帯合算や多数回該当という仕組みもあります。実際に高額療養費制度を受けられる際は、ご自身が加入している公的医療保険の担当窓口迄お問い合わせ下さい。


来年度より後期高齢者医療制度が変わります

また今回、後期高齢者医療制度について改正がありましたので簡単にポイントをお伝えします。

後期高齢者医療制度とは、75歳以上または65歳以上で障害のある方を対象に自己負担割合が1割になる制度です。(一定以上の所得がある場合は3割負担)

こちらが今回、1割負担から2割負担へ引き上げられることとなりました。(導入時期については、2022年10月から2023年3月の間で今後政令で定める) ただし全ての方が対象となるわけではなく、以下の所得基準が設けられ約370万人が対象になると計算されています。

課税所得が28万円以上かつ年収200万円以上の方(複数世帯の場合は年収合計320万円以上)

また負担増への配慮として、影響が大きい外来患者については施行後3年間はひと月分の負担増を最大でも3,000円に収まるよう配慮措置が導入されます。

上記内容につきましては、今後正式に政府から発表があると思いますので内容を確認しておきましょう。


最後に

今回は、入院費用についての大まかな金額や高額療養費制度、来年度の後期高齢者医療制度の改正についてお伝えしました。

実際に病気やけがで入院してしまった場合、心配になるのは「入院費用」と働けない期間の「収入減」です。

短期入院が多いとはいうものの、生活習慣病などは入院が長期化しやすいということもあり、かかる費用が家計への負担になりかねません。

また入院している間、有給休暇などで補填できる場合は別ですが、自営業の方や会社からの手当がない方、また退職せざるを得ない場合などは入院費用だけでなくその時の生活費についても予め準備をしておく必要があります。

今回のように、国の社会保障や公的医療制度は定期的に制度の改正が行われます。ご自身が改正の対象になるのか、支払う保険料や自己負担額などはどのように変わるのか、日頃から情報収集をしておくようにしましょう。その際、本コラムの内容もご参考頂ければ幸いです。


ライタープロフィール紹介

林 舞(はやし まい)

  独立系1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)

就職、結婚、出産、住宅購入など様々なライフプランを経る中で自身のマネーリテラシーの低さに気付き、これからの現代社会を生き抜く力を身に付けたいとファイナンシャルプランナーの資格を取得。

現在は個人のお客様を中心に、家計の見直し、資産運用、住宅相談、生命保険・損害保険など、お金に関して幅広く相談を受けている。

「お金の知識を身に付けて、今も老後も楽しむ」をコンセプトに、ブログやTwitterでもお金に関する情報を発信中。(ブログ: https://maiblog.org/