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2021年10月20日

iDeCoとNISA・つみたてNISAはどちらが有利?

介護ブログ

iDeCoとNISA・つみたてNISAはどちらが有利?

~iDeCoの改正点や新NISA制度についても解説します~

銀行の預金ではなかなかお金が増えないこの時代に、ますます資産形成に対する意識が高まっています。

2001年に制度が開始されたiDeCo(イデコ・確定拠出年金)は、2017年の法改正で加入範囲が拡大したこともあり加入者は年々増加し2021年8月の時点で214万人を突破しました。(国民年金基金連合会ホームページより)

同じくNISAに関しても20代・30代を中心に口座開設数が右肩上がりとなっており、資産形成に対する関心が高まっていることがうかがえます。

今回はこのようなiDeCo、NISA・つみたてNISAの概要と今後の改正点をふまえて、それぞれの選び方について解説していきます。

【INDEX】
 iDeCoとNISA・つみたてNISAは全く別物!まずは仕組みをおさらいしよう
 運用するならどちらが有利?目的に合わせていいとこ取りをしよう
 ■最後に

iDeCoとNISA・つみたてNISAは全く別物!まずは仕組みをおさらいしよう

まずはそれぞれの概要や特徴、今後の改正点を確認しておきましょう。

◆iDeCoは厚生労働省が作った年金制度

iDeCoとは、自分で掛金を支払い自分で商品を選んで運用する私的年金制度の名称です。基本的には60歳まで掛金を拠出し、60歳以降に老齢給付金として受け取ることができます。公的年金とは異なり加入は任意です。


対象年齢:20歳以上60歳未満
投資対象:定期預金、保険、債券、投資信託、REITなど
掛金:月5,000円から国民年金の加入区分によって上限額が変わる
 
◎支払った掛金は全額所得控除
◎利息、運用益は非課税で再投資
◎受取時にも大きな控除を受けられる

受取開始年齢については現行60歳から70歳までの間で選択可能ですが、2022年4月からは75歳までに拡大されます。また対象年齢についても現在は20歳以上60歳未満ですが、2022年5月からは国民年金被保険者であれば64歳まで加入が可能となります。

今後の改正により、iDeCoはますます利用しやすくなるでしょう。

◆NISA・つみたてNISAは金融庁が作った投資の非課税制度

NISAは2014年、つみたてNISAは2018年にスタートした少額投資の非課税制度です。通常、株式などの金融商品で運用した場合、得られた利益については約20%の税金がかかりますがこのNISA口座を利用すると非課税のため税金がかかりません。

利用できるのは日本在住の20歳以上の人で開設できるのは1人1口座、NISA・つみたてNISAは併用できずどちらか一方を選択する必要があります。

【一般NISA】

投資可能期間:2014年~2023年
非課税枠:年間120万円まで買付可能
非課税期間:最長5年
投資対象:株式、投資信託、ETF、REITなど

【つみたてNISA】

投資可能期間:2018年~2037年
非課税枠:年間40万円まで買付可能
非課税期間:最長20年
投資対象:金融庁が選定した投資信託、ETF

一般NISAについては2023年に制度が終了し、2024年からは新NISAが開始されます。以前と違うのは、非課税枠が年20万円(1階部分)と年102万円(2階部分)の2階建てになることです。仕組みは以前より少しややこしくなりますが、1階部分でつみたてNISAの対象商品を買付後、2階部分でこれまでのNISA同様株式などの買い付けができるようになります。

その他にも多くの変更点がありますので、詳細については金融庁ホームページをご確認下さい。


運用するならどちらが有利?目的に合わせていいとこ取りをしよう

どちらの制度も得られた運用益に対して税金がかからないという共通点はありますが、iDeCoは最低でも月に5,000円から掛金の拠出が必要となり、一度始めたら基本的には60歳まで続けなければならないという固定的な作りなのに対し、NISAはいつでも掛金の変更や商品の売却、現金化が可能なため流動的な作りとなっています。

特にiDeCoに関しては流動性リスクが高く、原則60歳まで引き出せないという大きなデメリットがあります。一方、NISA口座はライフイベントや一時的な支出に合わせて現金化することができ、短期的な支出にも活用することができます。

以上のことを踏まえ、どちらが有利というよりは貯める資金の目的に合わせてそれぞれの制度を選択することをおすすめします。

例えば老後資金を貯めたい場合は、流動性リスクを逆手に取り確実に老後に向けて貯蓄ができるiDeCoを活用し、教育資金や住宅購入資金、一時的な支出に備えたい場合はNISA口座を活用するという方法です。また目的が決まっておらず、とりあえず資産形成を始めたいという場合には、NISA口座で少額から始めてみるのがよいでしょう。


最後に

将来のための資産形成を考えたとき、今回お話ししたiDeCoやNISAを検討する人は多いかと思います。どちらの制度も投資初心者の人でも始めやすく、税金の優遇が大きな魅力となっています。

一方で、これらの制度は基本的に証券系の商品で運用していくため価格変動のリスクがあり元本は保証されていません。選ぶ商品によってリスクの大きさは異なりますが、始める場合は制度の仕組みや商品の内容についてきちんと理解をしておく必要があるでしょう。

資産形成において正解は一つではなく、その人のライフスタイルや資産状況、目的等に合わせて選ぶ商品が変わります。まずは自分のライフプランを確認し、いつまでにいくら準備する必要があるのか、またそれを実現するためにはどのような方法で運用するのが良いのか、様々な選択肢から総合的に判断するようにしましょう。その際、本コラムの内容もご参考頂ければ幸いです。


ライタープロフィール紹介

林 舞(はやし まい)

  独立系1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)

就職、結婚、出産、住宅購入など様々なライフプランを経る中で自身のマネーリテラシーの低さに気付き、これからの現代社会を生き抜く力を身に付けたいとファイナンシャルプランナーの資格を取得。

現在は個人のお客様を中心に、家計の見直し、資産運用、住宅相談、生命保険・損害保険など、お金に関して幅広く相談を受けている。

「お金の知識を身に付けて、今も老後も楽しむ」をコンセプトに、ブログやTwitterでもお金に関する情報を発信中。(ブログ: https://maiblog.org/