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2021年12月20日

2022年から年金制度はどう変わる?

介護ブログ

2022年から年金制度はどう変わる?

~改正点を分かりやすく解説します~

現在の年金制度の始まりをご存じでしょうか。

国民皆年金と言われる現在の形がスタートしたのは、戦後1961年のことです。

国民皆年金制度は20歳以上60歳未満の全ての人が加入しなければならない公的年金で、一定額の保険料を納めることにより老齢・障害・死亡について保障する社会保険制度の一つです。

発足当時は月額保険料が35歳未満は100円、35歳以上が150円となっており25年間国民年金に加入した場合に年24,000円がもらえるというものでした。その後日本は高度経済成長期に突入し、経済の発展と共に年金制度の充実を図ってきました。

今回はこのような日本の年金制度について現状と仕組みをおさらいし、併せて来年以降の制度改正についてお伝えしていきます。

【INDEX】
 現在の年金制度についておさらい
 来年から年金制度はどう変わる?
 ■最後に

現在の年金制度についておさらい

現在の日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の二階建てになっており、支払う保険料や将来受け取れる年金額は20歳以降の働き方やライフスタイルによって大きく変わります。

具体的には第1号~第3号の3つの被保険者区分に分けられ、支払う保険料や納めた期間によって将来受け取れる年金額が変わります。下記にそれぞれの被保険者区分について大まかな仕組みと年金の目安についてまとめましたので、ご自身がどの区分に属するか参考にしてみて下さい。

◆第1号被保険者(自営業、個人事業主、大学生など)

加入は20歳から原則60歳までで、毎月決まった保険料を負担します。(令和3年度は月16,610円)

将来は65歳から亡くなるまで国民年金を受給することができ、仮に40年間保険料を納めた場合は満額で月約6.5万円を受け取ることができます。保険料を納めた期間によって受給額が変動し、納付期間が長いほど受け取れる年金額も大きくなります。

◆第2号被保険者(会社員、公務員など)

加入については年齢による定めはなく、未成年でも社会保険の適用事業所に就職した場合や適用条件を満たした場合は被保険者となります。また加入期間は退職までの間または原則70歳までで、保険料は標準報酬月額の18.3%、原則会社との労使折半のため個人の負担は9.15%となります。

将来は65歳から亡くなるまで国民年金と厚生年金の両方を受け取ることができ、令和元年度の平均受給額は月14.6万円となっています。

◆第3号被保険者(専業主婦(夫)など)

加入できるのは20歳から60歳までで、第2号被保険者に扶養されている配偶者が対象となります。保険料については第2号被保険者全体で負担するため本人負担は無く、65歳から亡くなるまで国民年金を受給することができます。

第3号被保険者については誰でも加入できるわけではなく、保険料を負担せず国民年金が受給できる一方、第2号被保険者よりも受け取れる年金が少なく付加年金などの上乗せ制度は利用できないことに注意が必要です。

将来受け取れる年金額や納めた保険料については、日本年金機構から送られてくるねんきん定期便もしくは日本年金機構のホームページにあるねんきんネットから確認することができます。


来年から年金制度はどう変わる?

2020年6月に公布された年金制度改正法は、2022年4月から順次施行されます。主にパート・アルバイトなどの短時間労働者やシニア世代の労働者に大きく影響を与えるもので、今回は3つの改正ポイントについてお伝えしていきます。

◆厚生年金・健康保険の適用範囲拡大

パート・アルバイトなど短時間労働者の社会保険適用については、段階的に改正が行われてきましたが来年さらに適用範囲が拡大されます。

これまで短時間労働者が社会保険に加入するためには、勤務期間1年以上の見込みが必要でしたがこれが撤廃され、通常の社会保険加入要件(雇用期間2か月越え)へ変更されます。

さらに短時間労働者を被保険者適用とする事業所の規模について、これまでは従業員500人越えの企業等が対象でしたがこちらも段階的に引き下げられます。(2022年10月から100人越、2024年10月から50人越)

◆働きながらの年金受給の在り方の見直し

働きながら年金を受け取る際には給料と年金の両方を受け取ることになりますが、65歳以降であれば両方の月額合計が47万円を超えると年金は支給停止となり、60歳から65歳未満については月額合計が28万円を超えると支給停止となります。

これが今回、60歳以降の支給停止基準である28万円については65歳以降と同じ47万円へ引き上げられ、在職中の年金受給についても改善が図られることになりました。

◆受給開始時期が75歳まで拡大

原則65歳から支給される国民年金は、手続きにより最大で5年間の繰上げもしくは繰下げて受給することが可能です。

それぞれ内容には条件があり、繰上げ受給の場合には1か月繰上げる毎に0.5%年金が減額され、繰下げ受給の場合には1か月繰下げる毎に0.7%年金が増額されて支給されます。

これが今回、繰上げ受給の支給率が0.5%から0.4%に引き下げられることとなり、一方で繰下げ受給については支給率に変更はないものの、受給開始年齢が最大75歳まで引き上げられ最大で84%年金額を増額することができるようになりました。


最後に

いかがでしたか。

今回は、年金制度の始まり、現状、そしてこれからについてお伝えしました。 日本の公的年金は、現役世代が納める保険料をもとに年金を支給する「世代間扶養」という仕組みになっていますが、少子高齢化が叫ばれる今、世代間格差などの問題も浮き彫りとなっています。


ライタープロフィール紹介

林 舞(はやし まい)

  独立系1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)

就職、結婚、出産、住宅購入など様々なライフプランを経る中で自身のマネーリテラシーの低さに気付き、これからの現代社会を生き抜く力を身に付けたいとファイナンシャルプランナーの資格を取得。

現在は個人のお客様を中心に、家計の見直し、資産運用、住宅相談、生命保険・損害保険など、お金に関して幅広く相談を受けている。

「お金の知識を身に付けて、今も老後も楽しむ」をコンセプトに、ブログやTwitterでもお金に関する情報を発信中。(ブログ: https://maiblog.org/